あれほど行くのを嫌がっていた姉の家で、母は姉に風呂で頭を洗ってもらって、気持ちいい、気持ちいいと連発していた。

昔から兄弟3人の中で病気らしい病気をしないのは僕一人で、姉や弟はそれほど丈夫でなかった。もともと姉はやせぎすなのだが、昨年秋に会ったときに、あまりに痩せていたので、びっくりした。訳を聞くと2年ほど前にポリープの手術をしたと言い、やたらと僕にも検査を受けるよう勧めた。このときの姉の話し方から、なんとなく予感めいたものがあった。

そんな事情があったので、年末母の認知症の症状が進んでも、姉に詳しい状態を知らせずに置いた。でも、一時的ではあるが、母が動けなくなったことで、さすがに知らせずに置くことができなくなった。翌日姉を伴い、介護施設に行き、代表の方と話をしていると、姉が、実は2年前に直腸ガンの手術をしと話し始めた。ああ、やはりな、と姉の隣で黙って話を聞いていた。話によると、痛みを我慢し続けたため、がんの発見が遅れ、人工肛門を着ける直前までいったそうだ。

ガンは再発が怖い。特に姉は、発見が遅れたため再発の危険性が高いはずだ。母の介護で無理をさせてガンを再発させては元も子もない。とは言え、介護を断っても、心配して必ずにやって来るに違いない。今は、少しでも姉の手を煩わせないよう、自分一人で両親の世話ができる態勢を作ろうと思っている。

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